iPhoneを初期化する方法や手順は?どんなときに初期化する必要があるの?

iPhoneを初期化する方法や手順は?どんなときに初期化する必要があるの?
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2023.11.08

iPhoneにはデータをすべて消去して、工場出荷時の状態に戻す初期化機能があります。

初期化というとあまり使う機会がないと思うかもしれません。しかし、iPhoneの下取りや修理のほか、不具合の解消など、実は初期化が必要になるケースは一般的に考えられるよりも多いのです。

そこでこの記事では、初期化が必要な状況や、初期化前に必要なバックアップと準備、初期化の手順、注意点について解説します。

目次

iPhoneの初期化とは?

iPhoneの初期化とは、iPhoneを工場出荷状態に戻し、保存されていたデータをすべて消去することです。

主にiPhoneを修理や下取りに出すときに、iPhoneの初期化を行います。ほかにも、工場出荷状態までリセットするとiPhoneの不具合が直ることもあるため、ユーザーができる修理としてしばしば利用します。

ただし、iPhoneの初期化を行う際には注意が必要です。iPhoneには盗難や紛失した際に第三者に悪用されないようにするためにアクティベーションロックという機能を搭載しています。

また、初期化の手順を間違えるとiPhoneにアクティベーションロックがかかってしまい、下取りができなくなってしまう恐れがあります。そのため、iPhoneを初期化するときは必ず手順を守って対応しましょう。

iPhoneの初期化をする際に気を付けたい6つの注意点

iPhoneを初期化すると、アプリや写真などのデータが消えてしまいます。データのバックアップなど、事前に準備して対応しておかなければ大切なデータが復旧できなくなってしまいます。

そこで、iPhoneを初期化する際に特に注意したい6つのポイントを見ていきましょう。

1)LINEのトーク履歴は独自のバックアップが必要

LINEのトーク履歴は、iPhoneのデータを自動的にバックアップする「iCloudバックアップ」機能では保存できません。事前にバックアップ用のPINコードを登録しておくことで、直近14日間のトーク履歴を復元できるため必ず登録しましょう。

また、直近14日間を超えるトーク履歴は、バックアップを行わなければ復元できません。大切なトーク履歴を保存したい場合は、バックアップをしてから初期化しましょう。

トーク履歴のバックアップについては、LINE公式が提供している手順に従って作業を行ってください。

LINEのトーク履歴のバックアップについては、こちらをご確認ください。

2)ゲームアプリによっては引き継ぎ用のコードなどの発行が必要

ゲームアプリは、ゲームによってデータのバックアップ方法が異なります。Apple IDやGoogleアカウントなどでログインすることで引き継ぎができるアプリと、独自の引き継ぎ用コードが必要なアプリがあります。

引き継ぎ用コードやアカウントIDを紛失すると、ゲームアプリのアカウントを復旧できない場合があるため、事前に機種変更をする場合の項目を確認しておきましょう。

3)直前に最新のデータをバックアップしておく

定期的なバックアップでは、直近の最新データが保存されていない可能性があります。初期化をする前には必ず手動でバックアップをしましょう。

iPhoneのバックアップ作業をするときに、LINEのトーク履歴やゲームアプリの引き継ぎ用コードなど、必要な項目をリストアップしてチェックしておくと、うっかり忘れてしまうことがなくなります。

4)Apple PayにSuicaやPASMOを連携している場合は事前に解除が必要

SuicaやPASMOといった交通系ICカードは、1枚あたり1台の端末しか利用できません。引き続き同じ交通系ICカードを利用する場合は、Apple Payから解除する必要があるため、事前に解除しましょう。

交通系ICカードを登録したまま初期化した場合、新しいiPhoneに交通系ICカードを登録できなくなってしまいます。もし交通系ICカードを解除しないまま初期化した場合は、Apple サポートに問い合わせが必要です。

5)Apple Watchのペアリングを解除

Apple Watchを利用している場合は、初期化する前にペアリングを事前に解除しましょう。ペアリングを解除しなければ、アクティベーションロックがかかったままになり、初期化後のiPhoneや新しいiPhoneとペアリングできなくなってしまいます。

Apple Watchのペアリングを解除する際には、事前に「ウォレット」に連携している交通系ICカードを削除してください。

Apple Watchのペアリング解除については、こちらをご確認ください。

6)初期化にはiPhoneのパスコード、Apple IDやパスワードが必要

iPhoneの初期化にはiPhoneに設定したパスコードや、アクティベーションの際に使ったApple IDとパスワードが必要になります。

もしパスワードを忘れてしまった場合は、初期化する前に「設定>ユーザ名>サインインとセキュリティ>パスワードの変更」から、画面の指示に従ってパスワードをリセットしてください。

iPhoneを初期化する前にまずやるべき準備

iPhoneを初期化する前に、まずやっておく必要がある6つの準備があります。それぞれ手順を見ていきましょう。

1)iCloudもしくはiTunesに最新のバックアップを取る

iPhoneをWi-Fi®に接続し、「設定>ユーザ名>iCloud」の順にタップします。続いて、「iCloudバックアップ>今すぐバックアップを作成」をタップし、最新のバックアップを作成します。

バックアップが終了したら、「今すぐバックアップを作成」の下に表示されているバックアップ日時が、作業をする直前であることを確認してください。

2)交通系ICカードが登録されたApple ウォレットの情報を削除

交通系ICカードは、利用している会社の機種変更手続きなどを確認し、指示に従って作業します。

カードを削除するには、ウォレットアプリで削除したいカードをタップします。次に「…」と書かれた詳細ボタンをタップして、表示された「カードの詳細」をタップします。

画面を下にスクロールし、「このカードを削除」をタップするとカードが削除されます。

3)Apple Watchの連携を解除

Apple Watchをペアリングしている場合は、Apple Watchのウォレットアプリからも忘れずに交通系ICカードの情報を削除してからペアリングを解除しましょう。

iPhoneでApple Watchアプリを開き、「マイウォッチ>すべてのWatch」の順にタップします。Apple Watchの横にある詳細ボタンをタップして、「Apple Watchとのペアリングを解除」をタップしてください。

Apple Watchはペアリングが解除されると、Apple Watch上のデータが消去され、iCloudアカウントから削除されます。同時にアクティベーションロックも解除されます。

4)「iPhoneを探す」を解除

「設定>ユーザ名>探す>iPhoneを探す」の順にタップし、スイッチをオフにします。オフにし忘れたまま初期化をすると、iPhoneにアクティベーションロックがかかってしまい、使えなくなることがあります。

5)LINEなどの一部アプリの個別バックアップ

LINEのトーク履歴やゲームアプリの引き継ぎ用コードの発行など、iCloudではバックアップできないアプリデータの個別バックアップをします。

バックアップ方法はアプリによって異なるため、利用しているアプリの説明に従ってバックアップ作業や引き継ぎコードを発行してください。

6)iCloud、iTunes Store、App Storeからサインアウト

AppleCare+ for iPhoneなどのサブスクリプションに入っている場合、iPhoneを手放すときは、サインアウト前に忘れずに解約しておきましょう。サブスクリプションは、「設定>ユーザ名>サブスクリプション」から解約可能です。

iCloudやiTunes Store、App Storeからサインアウトするには、「設定>ユーザ名」をタップし、下に画面をスクロールして「サインアウト」をタップします。

画面にApple IDとパスワードを入力し、「オフにする」をタップするとサインアウトできます。

iPhoneを初期化しよう!初期化の手順を紹介

ここでは、初期化前にやるべき準備が終わった後、iPhoneの初期化の手順を解説していきます。

初期化してしまうと取り返しがつきません。初期化を始める前に、準備の段階でやり忘れていることはないか、もう一度確認しておきましょう。

iPhoneを初期化する手順

「設定>一般」の順にタップします。

「一般」の画面を下にスクロールし、「転送またはiPhoneをリセット」をタップします。

「転送またはiPhoneをリセット」画面で、「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします。

「このiPhoneを消去」の画面で削除される設定の一覧を確認できます。「続ける」をタップします。

iPhoneのパスコードを入力します。

Apple IDのパスワードを入力し、アクティベーションロックを解除します。事前準備で「iPhoneを探す」をオフにし忘れていた場合はこの画面でオフにできます。

また、eSIMを利用している場合、初期化開始時に「eSIMを保持してデータを消去」するか、「eSIMを削除してデータを消去」するか、2つの選択肢を選べます。

初期化後にiPhoneを利用する場合は「eSIMを保持してデータを消去」、下取りに出したり人に譲ったりする場合は「eSIMを削除してデータを消去」を選びましょう。

タップすると初期化が始まります。初期化を開始すると途中で止めることはできないので、バックアップを忘れていないか、もう一度確認してから実行しましょう。

初期化が終わったら、データを復元する

初期化が終わり、iPhoneが再起動したら、あらかじめバックアップしておいたデータを復元します。購入時と同様に初期設定の案内が表示されるので、画面の表示に従って操作しましょう。

手放す場合は、再起動したiPhoneが初期設定画面になっていることを確認して、電源を切ります。

バックアップと復元について、詳細は「iPhoneのバックアップ方法(iCloud、iTunes経由など)をご紹介」をご確認ください。

通常の方法で初期化できないときは、「強制初期化」をしよう

パスコードを忘れたり、電源が入らなくなってしまったりしたときは、通常の初期化ではなく「強制初期化」が必要になります。強制初期化にはパソコンとiTunesが必要です。

強制初期化は、iPhoneの状態によって3つの方法があります。

1)パスコードを忘れてしまったなどの理由で工場出荷時の設定に戻したい場合

電源が入り、操作はできるが、パスコードを忘れてしまったなどの理由で、iPhoneを工場出荷時の設定に戻したい場合は、まずMacではFinder、WindowsではiTunesを開きます。

続いて初期化したいiPhoneをUSBケーブルでパソコンに接続し、画面の指示に従って必要な情報を入力してください。

「iPhoneを探す」機能をオフにして、「[デバイス]を復元」をクリックします。確認画面が表示されたら「復元」をクリックすると、iPhoneからすべてのデータが消去され、最新のiOSがインストールされます。

工場出荷時の状態に戻るとiPhoneが再起動するので、初期設定の案内に従って改めてiPhoneのアクティベーションをします。

2)iPhoneの電源が入らない場合や起動中にフリーズする場合

「リカバリーモード」にして強制初期化します。まずMacではFinder、WindowsではiTunesを開き、iPhoneをUSBケーブルでパソコンに接続します。接続された状態で、以下の操作を行ってください。

  • iPhone 8 以降の場合

音量を上げるボタンを押してすぐに離し、次に下げるボタンを押してすぐに離します。続いてiPhoneにリカバリーモードの画面が表示されるまで、サイドボタンを長押しします。

  • iPhone 7、iPhone 7 Plusの場合

iPhoneにリカバリーモードの画面が表示されるまで、トップボタンまたはサイドボタンと音量を下げるボタンを同時に長押しします。

  • iPhone 6s 以前の場合

iPhoneにリカバリーモードの画面が表示されるまで、トップボタンまたはサイドボタンとホームボタンを同時に長押しします。

パソコンの画面上に接続しているiPhoneについて「アップデート」か「復元」の選択をする画面が表示されます。ここで「アップデート」を選択すると、iPhoneのデータを消去することなくiOSの再インストールが始まります。

再インストールが終わったら、再度iPhoneの電源を入れ、状態を確認してください。回復しない場合はiPhone本体の故障の可能性があるため、Appleサポートに問い合わせ、修理サービスを申し込む必要があります。

3)パソコンがない場合

まず「iPhoneを探す」機能をオフにして、ログインしているiCloudアカウントからサインアウトします。そのうえで、リカバリーモードを起動します。
リカバリーモードの起動方法は「2)iPhoneの電源が入らない場合や起動中にフリーズする場合」と同様です。

リカバリーモードが起動したら、画面の指示に従ってパスコードを削除します。パスコードを削除すると、強制的にiPhone内のデータが初期化され、工場出荷時の状態に戻ります。バックアップしてある場合は、パスコードを削除した後、データを復元します。

iPhoneを初期化する必要があるのはどんなとき?

普通に使っている限り、初期化が必要になることは滅多にありません。iPhoneを初期化する必要があるのは、ほとんどの場合、以下の3つのケースです。

  • なんらかの理由で現在のiPhoneを手放すとき
  • 利用中のiPhoneに不具合が起き、再起動をしても直らないとき
  • iPhoneを紛失したり盗難されたりしたとき

どの理由で初期化を行うのかによって、必要となる手順や、注意点が異なります。ここではそれぞれのケース別に、初期化の手順や注意点を解説します。

初期化すると完全に消えてしまうデータもあるので、事前にiPhoneのバックアップをするなど、初期化前の準備が必要です。

初期化やバックアップについて、このページやApple公式サイトのヘルプを参照してもよくわからないという場合は、むやみに初期化をせず、Appleサポートに連絡して手順の案内を受けながら行うほうがよいでしょう。

iPhoneを手放すとき

新しいiPhoneやAndroid™に買い替え、古いiPhoneをほかの人に譲渡・売却をするときには、事前に初期化する必要があります。

iPhoneにはApple IDだけでなく、個人を特定しやすい写真や動画、連絡先や各種パスワード、人によってはクレジットカードの情報も入っているため、個人情報を保護するためにも必ずすべてのデータを消し、購入時の状態にしておきます。

バックアップを取ったら、初期化の手順を進めます。初期化後、再起動して、初期設定の画面が表示されることを確認してください。

Appleの下取りのように、現在利用中のiPhoneを下取りサービスに出す場合は、事前にApple IDからのログアウトや初期化をすることが義務付けられています。

iPhoneに不具合が起きたとき

アプリが繰り返し誤作動を起こしたり、起動しなかったりというような不具合や、画面のタッチパネルが反応しない、カメラが頻繁にシャットダウンするなどの不具合が起きたとき、iPhoneを初期化すると改善する場合があります。

初期化すれば必ず改善するというわけではありませんが、多くのケースで初期化によって不具合が解消できます。

バックアップを取ったら、初期化の手順を進めます。その後、再起動してバックアップから復元を行ってください。

不具合が解消されない場合は、iPhone本体の故障の可能性があるため、Appleへ修理に出す必要があります。Appleに修理依頼をする場合は初期化が必要なので、不具合が頻発するときは、まず初期化を試してみるとよいでしょう。

iPhoneの紛失・盗難時

もしもiPhoneを紛失したり盗まれたりしてしまい、「iPhoneを探す」機能を使ってもiPhoneが見つからない場合は、iCloudを利用してiPhoneを初期化してデータを削除できます。

iPhoneがインターネットに接続されている場合は、iCloudにサインインして遠隔で初期化できます。iPhoneがオフラインの場合も、初期化は有効です。次にiPhoneがオンラインになったタイミングで、リモートで消去が始まるように設定されます。

注意するべきポイントとして、AppleCare+ 盗難・紛失プランに加入している場合、補償の申請が承認される前に初期化してしまうと、iPhoneの場所がわからなくなり、補償の対象外とされてしまうことがあります。

そこで、補償申請が承認されるまでは「紛失としてマーク」または「紛失モード」を使うことで、iPhoneをロックして保護し、ほかの人がiPhone本体のデータを盗み見できないように設定します。

紛失モードの詳細は「iCloud.comの「iPhoneを探す」で紛失モードを使用する」をご確認ください。

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