MNP(携帯電話番号ポータビリティ)とは?乗り換えの手順や費用、注意点を解説

MNP(携帯電話番号ポータビリティ)という言葉をご存知でしょうか。
MNPとは現在利用中の携帯電話の電話番号を変えることなく携帯電話会社の乗り換えができる制度のことで、iPhoneやAndroidなどスマホのOSに関係なく利用できます。
携帯電話会社の乗り換えを検討するとき、電話番号が変わってしまうのは不便だなと躊躇していた方も、MNPを利用すれば従来の電話番号のまま乗り換えられます。
今回はこのMNPを利用した携帯電話会社の乗り換え方法について、手続きや費用、注意点など詳しく解説していきます。
MNPとは番号を変えずに乗り換えができる制度

MNPは現在利用している電話番号を維持したまま、異なる携帯電話会社に乗り換えができる制度で、2006年から実施されています。

以前は他社へ乗り換えをするには一度携帯電話会社との契約を解除し、新しく契約し直す必要がありましたが、利用者の不利益の改善、事業者間の競争を活発化させるために、電話番号を変えずに携帯電話会社を乗り換えできるよう整備された制度がMNPです。
MNPの手順とは?予約番号取得から転出までの流れを解説

MNPの手順は難しいものではありません。携帯電話会社問わず、以下4つのステップに沿って進みます。
MNP予約番号の発行→転出元での解約手続き→転入先での申し込み→転入先での開通手続き

順調にそれぞれの手続きが進めば、最短で数時間程度で携帯電話会社の乗り換えが完了します。それぞれの手順について見ていきましょう。
(1)転出元での手続き:MNP予約番号の発行
MNPを進めるために必要になるのが「MNP予約番号」です。この予約番号を利用して転出・転入の手続きを進めます。
MNP予約番号の発行は、現在契約している携帯電話会社に申し込んで行う手続きです。MNP予約番号の発行手続きは電話、Webサイト、ショップ‘(店頭)で行うことができます。
→ MNP予約番号についての詳細はこちら
電話でMNP予約番号を取得する際の連絡先
電話番号 |
受付時間 |
|
---|---|---|
NTTドコモ |
携帯電話から:151 |
9:00~20:00 |
au |
0077-75470 |
9:00~20:00 |
ソフトバンク |
0800-100-5533 |
9:00~20:00 |
携帯電話会社の公式サイトからMNP予約番号を取得する手順
MNP予約取得の手順 |
受付時間 |
|
---|---|---|
NTTドコモ |
トップ→契約内容・手続き→ドコモオンライン手続き |
24時間対応 |
au |
トップより「auお客さまサポート」をご選択ください。その後「申し込む/変更する」をご選択ください。 |
9:00~21:30 |
ソフトバンク |
トップより「My SoftBank」をご選択ください。その後「各種変更手続き」をご選択ください。 |
9:00~21:30 |
(2)転出元での手続き:解約手続き
MNP予約番号が発行されたら、解約手続きに進みます。
携帯電話会社の解約方法は以下のとおりです。
- NTTドコモ
ドコモショップで解約できます。利用中のスマホのドコモUIMカード/ドコモeSIMカードを持参してください。ドコモUIMカードを紛失・盗難などで持っていない場合は本人確認書類またはネットワーク暗証番号が必要です。 - au
auショップで解約できます。本人確認書類、申し込み時の印鑑、auスマホ本体を持参してください。 - ソフトバンク
ソフトバンクショップで解約できます。本人確認書類、申し込み時の印鑑、ソフトバンクと契約している使用中のSIMカードを持参してください。インターネットやソフトバンクカスタマーサポートでの解約はできません。
→ 解約についての詳細はこちら
(3)転入先での手続き:携帯電話会社に申し込む
転出元で解約手続きが完了したら、MNP予約番号を申告して新しく契約する携帯電話会社に転入を申し込みます。
MNPの転入手続きをしないまま携帯電話会社に開通手続きを申し込むと、新規に電話番号を取得することになるので注意しましょう。申し込み方法は「ショップ(店頭)での申し込み」「Webサイトからの申し込み」の2つです。
ショップ(店頭)で申し込む場合
MNPの利用が不安で「スタッフに相談したい」「分からないことを質問したい」という方はショップ(店頭)での申し込みがおすすめです。
本人確認書類やMNP予約番号のメモを持参のうえ、近くのショップ(店頭)から申し込みを行いましょう。
楽天モバイルショップで申し込みをする場合は、以下4点が必要です。
- 本人確認書類
- 楽天ID、パスワード
- クレジットカードもしくは銀行口座情報
- MNP予約番号
ショップ(店頭)での手続きであれば、基本、以下の開通手続きまでスタッフが行います。
→ お近くの楽天モバイルショップ(店頭)はこちら
Webサイトで申し込む場合
乗り換えを予定している携帯電話会社のWebサイトから、申し込みを進めていきます。
楽天モバイルの場合は、公式サイトのWebサイト右上にある「お申し込み」のボタンから手続きを開始します。画面の指示に従って申し込みを進めていきましょう。
楽天モバイルではスマホとSIMカードのセット購入での契約のほか、SIMカード単体での契約が可能。乗り換えと合わせてスマホも買い換えたい方はセット購入での契約がおすすめです。
→ 「Rakuten UN-LIMIT V」の詳しい申し込み手順はこちら
申し込み手続きの途中で「MNP転入か、新規の申し込みか」を選ぶ画面が出てきます。「MNP転入」を選んで指定された場所にMNP予約番号を入力します。
なお、申し込みの際には、本人確認書類が必要です。本人確認書類をスマホで撮影してアップロードすることで本人確認は完了します(※ 1画像あたり15MB以上のファイルはアップロードできません。)。郵送での手続きは不要です。
→ 本人確認書類の詳しいアップロード方法や注意点はこちら
(4)転入先での手続き:開通手続きを行う
MNPの転入手続きが完了したら、通常の契約と同様にプランを選択し、契約に必要な書類を提出して開通手続きを行います。
乗り換えの場合、新しい電話番号を取得する新規契約とは異なる特典が設定されていることがあります。携帯電話料金プランを選ぶときはショップ(店頭)やWebサイトで特典があるかも確認しておきましょう。
ショップ(店頭)や電話で申し込む場合
申し込み手続きをした後、スタッフが開通手続きまで一緒に対応します。
Webサイトで申し込む場合
MNPの費用や注意点と、他社乗り換え時の手続きポイント
手続き方法は「開通手続きの受付窓口への電話」「会員ページからの手続き」など携帯電話会社ごとに異なります。以下、楽天モバイルでの開通手続きに関して解説します。
(1)楽天モバイルでスマホを購入
製品到着後に「my 楽天モバイル」より開通手続きを行います。「my 楽天モバイル」内の右上メニューにある「お申し込み履歴」より「該当の申込番号」を選択します。「MNP転入する」ボタンをタップして完了です。
→MNP開通手続き方法に関してはこちら
(2)楽天モバイルでプラン(SIMカード)のみを購入
SIMカードのみの利用の場合、SIMロックを解除したスマホまたはSIMフリースマホと、インターネット通信が可能なパソコンやスマホを用意してください。
「my 楽天モバイル」にアクセスし「お申し込み履歴」より「MNP開始」を選択します。旧SIMカードの通信が圏外になったことを確認し、新しいSIMカードを製品に差し替えます。
電源を入れ、数分後に利用が確認できれば完了です。
なお、楽天回線対応製品以外の場合でも、APN設定を行うことで一部機能が利用できる可能性があります。

MNPを利用するためにはMNP転出費用のほか、現在利用中の携帯電話会社の料金プランによっては契約解除の違約金や手数料などがかかります。
MNPを利用するときの注意点と手続きのポイントを見ていきましょう。
MNP転出費用
MNP予約番号の発行には手数料はかかりません。
MNP転出費用は実際に予約番号を利用してMNP転出手続きをした時に発生します。費用は各携帯電話会社で異なり、楽天モバイルのみが無料となります。
乗り換え元の携帯電話会社 |
NTTドコモ |
au |
ソフトバンク |
楽天モバイル |
---|---|---|---|---|
MNP転出手数料 |
3,000円(税込3,300円) |
3,000円(税込3,300円) |
3,000円(税込3,300円) |
無料 |
※NTTドコモは、2019年9月30日までに提供している料金プランを契約の場合、手数料は2,000円(税込2,200円)と なります
取得したMNP予約番号の有効期限に気を付けよう
MNP予約番号には「取得日を含めて15日間」という有効期限があります。有効期限を過ぎてしまったMNP予約番号は無効になるため、再度取得が必要です。
また、MNP予約番号自体の有効期限とは別に、乗り換え先によって必要となる有効期限の残り日数が異なります。
NTTドコモ |
au |
ソフトバンク |
楽天モバイル |
|
---|---|---|---|---|
残り日数 |
10日以上 |
5日以上 |
11日以上 |
7日以上 ※ |
※ 店舗(楽天モバイルショップ)でお申し込みの場合は、MNP有効期間内であればお手続き可能です。
15日間有効なMNP予約番号に対し、5~11日以上の有効期限を必要とする背景には、なんらかのトラブルで処理が遅延した場合を踏まえていることがあります。MNPの手続きの途中でMNP予約番号の有効期限が切れてしまうと、乗り換え元では解約済みなのに、乗り換え先では転入手続きに進めないという状態が生じます。それを回避するため、手続きには有効期限が長く残っている予約番号が必要となります。
名義が異なる契約のMNPは名義変更を先にすませよう
MNPを利用する前に、注意したい点が名義の変更です。
MNP予約番号は「発行した時点の契約者」に対して発行されます。名義が異なるスマホの乗り換えのタイミングで名義変更をするためには、基本的には「名義の譲渡」→「MNP予約番号の発行」の順で手続きが必要です。
例外として、一部の携帯電話会社では家族名義の場合に限りMNP転出と名義変更の手続きを同時に対応しています。
なお、楽天モバイルの場合は、転入は同じ名義でのみ受け付けのため、現在の携帯電話会社で名義変更が必要です。
- 転出の場合は名義の譲渡を行い、名義変更をしてからMNP予約番号を発行。
- 転入の場合も名義変更を行ってからMNPの申し込み。
- 家族名義の場合、MNP転入時に自分の名義に変更して乗り換えが可能。
名義変更や譲渡はショップ(店頭)に委任状を持参することでも可能です。
転入元の受付時間を把握しておこう
MNPの転入の手続きは24時間対応ではないことがあります。
申し込みをした時間によっては、MNPの転入完了が翌日以降になる場合があります。楽天モバイルの場合は以下のとおりです。
受付時間 |
MNP完了時間 |
---|---|
9:00~21:00 |
当日中 |
21:01~翌8:59 |
翌9:00以降 |
※商品の受け取り直後や21:00直前に申し込むと、当日の開通手続きに間に合わず翌日開通となる場合があります。
予約番号取得だけでは解約ではないので、解約手続きを忘れずに
MNP予約番号を取得しても現在利用中の携帯電話会社との契約は解約されません。
新しい携帯電話会社でMNPの転入手続きを行うと、今まで利用していた携帯電話会社との契約が自動的に解約されます。
持っているスマホはSIMロック解除手続きをしてから、解約しよう
携帯電話会社を通じて購入したスマホは、購入元の携帯電話会社のSIM以外は使用できないように設定(=SIMロック)されています。
そのため、新しい携帯電話会社に乗り換えるときにはSIMロックを解除しないと、SIMカードを挿入してもスマホが利用できません。
SIMロック解除の手続きは解約後も可能ですが、契約中よりも高額な手数料が発生することがありますので、解約する前に解除手続きしましょう。
→ SIMロック解除の詳細はこちら
MNPを利用せず、以前の携帯電話会社を解約・乗り換えてしまった場合
MNPを利用せずに携帯電話会社を解約し、新しい携帯電話会社に乗り換えをしてしまった場合、新規契約という扱いになります。
解約手続きの取り消しはできないため、以前の電話番号は使えなくなり、新しい電話番号を改めて取得することになります。
楽天モバイルでは通話プランを新規電話番号でお申し込み時に下4桁を有料(1,000円(税込1,100円))で選べるサービスもありますが、もとの電話番号とまったく同じ番号の取得はできません。
電話番号が新しくなれば、SNSやクレジットカード、銀行など電話番号を登録しているさまざまな登録情報の変更が必要になります。
同じ電話番号を利用したい場合は、MNPを利用しましょう。
MNPの制度を利用しておトクで便利な楽天モバイルに乗り換えよう

MNPは電話番号をそのままで携帯電話会社の乗り換えができる便利な制度です。いまの電話番号を維持したまま自身の利用目的に合わせた料金プランに乗り換えることで、毎月の携帯電話料金を見直すことも可能です。
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- データ1GBまで0円/月~(1回線目のみ) ※1
1GB超過後~3GBまで980円/月(税込1,078円)
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※3 最大1Mbpsで使用時、動画再生・アプリダウンロード等では、時間がかかる場合あり。通信速度はベストエフォート(規格上の最大速度)であり、実効速度は通信環境・状況により変動します。
※4 アプリ未使用時30秒20円(税込22円)。一部対象外番号あり。
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