SIMロック解除とは?メリットや注意点を詳しく解説

SIMロック解除とは?メリットや注意点を詳しく解説
このエントリーをはてなブックマークに追加
2022.10.26

「携帯電話会社の乗り換えについて調べていて、SIMロック解除という言葉を見たり聞いたりしたけど、一体どんなものなの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

SIMロック解除は、契約中の携帯電話会社で購入したスマホを他社でそのまま使うために必要な手続きです。

しかし「SIMロック解除が実際どんなものなのか」「手続きは何から始めれば良いのか」など分からないことも。

そこでSIMロック解除とは何か、解除することのメリットや注意点などを分かりやすく解説していきます。

目次

そもそもSIMカード、SIMロックとは

SIMロック解除を理解する前に、まずはSIMカードやSIMロックについて説明します。

SIMカードとは

SIMカードは電話番号を特定するための、固有のIDが記録されたICカードのことです。携帯電話会社と契約中のスマホには、携帯電話会社で発行されたSIMカードが挿入されています。

SIMカードの情報をもとに「そのスマホが誰のものなのか」が特定されることで、契約中の携帯電話会社で通信・通話が利用できるようになります。つまり、SIMカードは通信・通話を利用するための「身分証」の役割を果たしています。

SIMロックとは

NTTドコモ、au、ソフトバンクなどで購入したスマホには、他の携帯電話会社のSIMカードが使えないように、スマホ自体に制限がかけられている場合があります。この制限を「SIMロック」といいます。

SIMロック解除とは

SIMロック解除は、携帯電話会社がスマホにかけた制限(SIMロック)を解除し、スマホを他社で使うための手続きです。

一度、SIMロック解除をしたスマホなら、基本的にはほかの携帯電話会社でもSIMカードを入れ替えればそのまま利用することができます。
※乗り換え先の回線の周波数帯(バンド)にスマホが対応していることが必須です。

周波数帯(バンド)に関する解説はこちら

SIMロック解除は2015年に義務化

2015年に総務省の要請により、事業者によるSIMロック解除の義務化がスタートしています。(※)

以前は「端末購入日から180日間はSIMロック解除ができない」など携帯電話会社側のルールがありましたが、今では「クレジットカード払いならすぐ解除も可能」「端末購入日から100日経過したらSIMロック解除が可能」など各携帯電話会社でのルールは大幅に緩和されています。

以前に比べるとSIMロック解除のハードルが下がり、他社への乗り換えが気軽にできるようになってきました。

※参照:SIMロック解除に関するガイドライン

SIMロック解除が必要のないケースも

現在利用している回線と、乗り換え先の回線が一致している場合にはSIMロック解除なしで、お手持ちのスマホをそのまま利用できる場合もあります。

格安SIMサービスを提供する会社では基本的にNTTドコモ、au、ソフトバンクのいずれかから回線の一部を借り受けてサービスを提供しています。

たとえば、ドコモ回線を利用した格安SIMサービスを提供する会社の場合、NTTドコモのSIMロックのかかったスマホであれば、SIMロック解除なしでそのまま利用できるケースもあります。

また、現時点で大手携帯電話会社にて新しく購入できるスマホは原則SIMフリーとなっております。
NTTドコモは2021年8月27日(金)以降、KDDIは2022年10月1日(土)以降、ソフトバンクは2021年5月12日(水)以降に購入したスマホはSIMフリーです。
※楽天モバイルで購入できるスマホはすべてSIMフリーです。
※詳しくは各社HPをご確認ください。

すでにSIMロックが解除されているかどうかは、以下の方法で確認することができます。

iPhoneの場合

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「一般」から「情報」を選ぶ
  3. 「情報」の下部にある「SIMロック」という項目を確認する
  4. 「SIMロックあり」や「SIMロックなし」と表記されている

Androidの場合

Androidは機種によって仕様が異なり、お使いの端末によって確認方法が違う場合があります。
例として、設定アプリから「デバイス情報」に進み、「SIMステータス」をタップ。ステータスに「許可されています」と表示されていればSIMロックは解除されています。

SIMロックを解除するメリット

SIMロック解除をすることで「スマホを買い替えることなく他社に乗り換えることができる」などのメリットがあります。

SIMロック解除の主なメリットは以下の2点です。

メリット1:スマホを買い替える必要なく携帯電話会社を乗り換えることができる

SIMロック解除のメリットは、スマホを買い替える必要なく携帯電話会社を乗り換えられることです。
※乗り換え先の回線の周波数帯(バンド)にスマホが対応していることが必須です。

自分にぴったりの料金プランを見つけたいなら、いま契約している携帯電話会社で見直すのも1つの方法ですが、他社のプランも併せて検討することで自分に最適なプランが見つかる可能性はさらに高まります。

SIMロック解除をすることにより、契約中の携帯電話会社にとらわれず、ほかの携帯電話会社の乗り換えも含め月々のスマホ料金の見直しもできます。

メリット2:海外のSIMカードを利用できるので海外旅行に便利

SIMロック解除をすれば、海外のSIMカードを使って渡航先でも通信することができます。

海外のSIMカードは、渡航先の空港や携帯ショップ、日本のECサイトなどで購入できます。選ぶSIMカードによっては、海外Wi-Fiレンタルなどのほかの通信手段より費用を抑えることも可能です。

SIMロック解除の注意点

SIMロック解除の前に確認しておきたい注意点は以下の3点です。

注意点1:解約後に一定期間が過ぎるとSIMロック解除できない場合がある

過去に利用していた解約済みのスマホに、購入したSIMカードを挿入して再び利用する場合には注意が必要です。携帯電話会社によっては、解約後一定期間が過ぎるとSIMロック解除の手続きができなくなります。

携帯電話の解約を考えている場合には、解約前にSIMロック解除の手続きをしておくのが安心です。

注意点2:スマホの対応周波数帯(バンド)に注意

SIMロックを解除したスマホでも、どの携帯電話会社の回線でも必ず利用できるわけではありません。

スマホを利用するには、携帯電話会社の提供する回線の周波数帯と、お手持ちのスマホが対応している周波数帯が一致している必要があります。

NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの4G LTE回線の周波数帯

※パートナー回線
詳細については総務省の「各携帯電話事業者の通信方式と周波数帯について」を確認してください。

お手持ちのスマホの対応周波数については、各スマホの端末ページなどから確認ができます。

格安SIMサービスを提供する会社の場合も、基本的にはそのサービスで利用している回線の周波数帯(バンド)に準じています。たとえば、ドコモ回線の格安SIMサービスを提供する会社なら、基本的にはNTTドコモの周波数帯(バンド)への対応を確認しておけば利用ができます。

SIMロック解除したスマホを他社でもしくは海外で利用する場合は、対応周波数帯はしっかり確認しておきましょう。

注意点3:SIMロックを解除するには条件がある

SIMロックを解除するためには、「ネットワーク利用制限中ではないこと」「購入日から100日経過したスマホであること」が基本的な条件となります。

ネットワーク利用制限とは、携帯電話会社を通じたスマホの購入時に申告した個人情報に虚偽の内容があったり、スマホ代金の未払いなどの理由で、携帯電話会社が対象となるスマホを回線から遮断した状態です。ネットワーク利用制限が掛けられたスマホは、SIMカードを挿入しても通信・通話はできません。また代金の未払いを除き、例外なく制限が解除されることはありません。

「購入日から100日経過したスマホであること」については、いくつかのケースでは購入から100日以内でもSIMロック解除ができる場合があります。NTTドコモ、au、ソフトバンク、それぞれでのSIMロック解除の条件を確認していきましょう。

NTTドコモでのSIMロック解除の条件

NTTドコモでは、2015年5月以降発売のスマホであればすべてSIMロック解除が可能です。「購入日から100日経過したスマホであること」が条件となります。

ただし、以下のいずれかのケースに該当する場合は、購入から100日以内でもSIMロック解除の手続きができます。

  1. 契約者が過去にNTTドコモでSIMロック解除をしてから100日経過している場合
  2. スマホを一括払いで購入した場合、または分割払いが全て支払い済みの場合(現金、クレジットカードともに可)
  3. 支払い方法がクレジットカード払いの場合

auでのSIMロック解除の条件

auでは、2015年4月23日以降に発売されたSIMロック解除機能対応のスマホで、購入から100日経過しているスマホについてはSIMロック解除が可能です。

ただし、以下のいずれかのケースに該当する場合は、購入から100日以内でもSIMロック解除の手続きができます。

  1. 契約者が過去にauでSIMロック解除をしてから100日経過している場合
  2. スマホを一括払いで購入した場合、または分割払いがすべて支払い済みの場合(現金、クレジットカードともに可)
  3. 支払い方法がクレジットカード払いの場合

ソフトバンクでのSIMロック解除の条件

ソフトバンクも購入日から100日経過していることが、SIMロック解除の条件となります。

ただし、以下のいずれかのケースに該当する場合は、購入から100日以内でもSIMロック解除の手続きができます。

  1. スマホを一括払いで購入した場合、または分割払いがすべて支払い済みの場合(現金、クレジットカードともに可)
  2. 支払い方法がクレジットカード払いの場合
  3. 以下のすべてに該当する場合
  • 契約者が過去にソフトバンクでSIMロック解除をしてから100日経過している
  • 2017年12月1日以降にSIMロック解除を行なったことがある
  • 前回SIMロック解除を行った端末が、2015年5月以降に発売された端末である

SIMロック解除をする方法

SIMロック解除をする方法は以下の2つです。

  • ショップ(店頭)でSIMロック解除をする
  • 携帯電話会社の会員ページでのオンライン手続きでSIMロック解除をする

ショップ(店頭)でSIMロック解除をするときには、3,300円(税込)の事務手数料がかかる場合があります。

一方で、各携帯電話会社の会員ページからのオンライン手続きであれば事務手数料は無料です。待ち時間不要で、自分の好きなタイミングで手続きを開始できます。

それぞれの手続きの方法を詳しく見ていきましょう。

ショップ(店頭)でSIMロック解除をする

各携帯電話会社のショップ(店頭)でSIMロック解除の手続きが行えます。

ショップ(店頭)の所在地は各携帯電話会社の公式サイトから検索が可能です。

また、各携帯電話会社で来店予約のサービスも提供されています。来店予約をしておくと、予約日時に優先的に案内を受けることができます。待ち時間を短縮したい場合はぜひ利用しましょう。

Webサイトでの手続きでSIMロックを解除する

各携帯電話会社の会員ページからも手続きが行えます。

手続きには15桁の製造番号(IMEI)の入力が必要となり、スマホの「設定」から確認できます。

Androidでの「製造番号(IMEI)」の確認方法

  • 設定から確認する方法:「設定」⇒「システム」⇒「端末情報」と進み、IMEIの項目で確認

※利用するスマホによって確認方法が異なります。

  • 電話で確認する方法:「*#06#」とダイヤルすると製造番号(IMEI)が表示されます

iPhoneでの「製造番号(IMEI)」の確認方法

  • 設定から確認する方法:「設定」⇒「一般」⇒「情報」と進み、IMEIの項目で確認
  • 電話で確認する方法:「*#06#」とダイヤルすると製造番号(IMEI)が表示されます

NTTドコモ、au、ソフトバンクの各携帯電話会社の会員ページでのSIMロック解除のオンライン手続き方法は以下となります。

NTTドコモの手続き方法

My docomoにログイン後、「サービス一覧」のSIMロック解除の項目に進み、画面の指示に従って手続きを進めます。

auの手続き方法

My auにログイン後、「契約内容手続き」からSIMロック解除の項目に進み、画面の指示に従って手続きを進めます。

ソフトバンクの手続き方法

My SoftBankにログイン後、「契約・オプション管理」から「SIMロック解除手続き」の項目に進み、画面の指示に従って手続きを進めます。

NTTドコモは「電話」でのSIMロック解除も可能

NTTドコモの場合には、電話からもSIMロック解除の手続きができます。こちらもショップ(店頭)での手続きと同様に、3,000円(税込3,300円)の事務手数料がかかります。

電話窓口(ドコモ インフォメーションセンター)

NTTドコモの携帯電話:局番なしの「151」(無料)
一般電話などからの場合:「0120-800-000」
受付時間:午前9時~午後8時

「ショップ(店頭)に足を運ぶ時間はないけど、Webサイトでの手続きは不安」という方は、電話での手続きを利用しましょう。

SIMロックを解除して月々の料金プランを見直してみよう

SIMロックを解除すれば、ほかの携帯電話会社でもお手持ちのスマホを利用できます。SIMロック解除はいくつかの注意点はあるものの、デメリットはほとんどありませんので早めに解除しておくのがおすすめです。

SIMロックを解除して他社への乗り換えが可能な状態にしておけば、契約していた携帯電話会社以外の料金プランも比較・検討することができるため、自分にぴったりのプランが見つかるはずです。

快適な通信サービスを利用しながら、携帯電話料金もしっかり節約したいと考えている方は楽天モバイルを検討してみてはいかがでしょうか。

  • 0GB〜3GBまで980円/月(税込1,078円)
  • 3GB超過後〜20GBまで1,980円/月(税込2,178円)
  • 20GB超過後〜どれだけ使ってもデータ高速無制限2,980円/月(税込3,278円)※1
  • Rakuten Linkアプリ利用で国内通話かけ放題※2
  • iPhone(iOS 14.4以降対象)をご利用の場合は条件をご確認ください。※3

※ 製品代、オプション料、通話料等は別費用。
※1 公平なサービス提供または環境により速度低下する場合あり
※2 アプリ未使用時30秒20円(税込22円)。一部対象外番号あり。データタイプのお申し込みでは、データ通信のみの利用となり通話・Rakuten Linkアプリはご利用いただけません。
※3 iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone SE(第1世代)をiOS 14.4/14.4.1/14.4.2のバージョンでご利用になる場合、110/118/119への緊急通話で高精度な位置情報測位の正確性が低下します。iOS 14.5にアップデートすることで高精度な位置情報測位に対応いたします。楽天モバイルのご利用にあたり、iOS 14.4以降ならびにキャリア設定の最新バージョンへのアップデートをお願いいたします。
※ 掲載内容はプラン名・サービス内容の変更によって、一部内容を修正する可能性がございます。

  • この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
  • 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。